グリーンカレーとは?タイカレーの王様の正体・本場の作り方・他との違い

野菜とハーブが入ったタイのグリーンカレー

タイ料理で人気の三大カレーといえば グリーンカレー・レッドカレー・イエローカレー。中でもグリーンカレー(タイ語: ゲーン・キャオワーン)は 「甘い緑のスープカレー」 として日本でも知名度が高く、タイ料理屋で最も注文されるメニューの一つです。

ところが「青唐辛子の辛さがあるはずなのに、なぜか甘い」という独特の味わいに戸惑う人も多い料理。この記事では、グリーンカレーの正体・他のタイカレーとの違い・本場の作り方・必要な調味料まで整理します。

目次

  1. グリーンカレーとは
  2. グリーンカレー・レッドカレー・イエローカレーの違い
  3. グリーンカレーに必要な食材・調味料
    1. 必須
    2. 具材の定番
  4. グリーンカレーの本場の作り方
    1. ココナッツミルクで「割る」
    2. グリーンカレーペーストを炒める
    3. 鶏肉と野菜を加える
    4. 味を決める
    5. ご飯と一緒に
  5. グリーンカレーの作り方のコツ
    1. ペーストはしっかり炒める
    2. ココナッツミルクは沸騰させすぎない
    3. 仕上げのハーブはケチらない
  6. グリーンカレーペーストの選び方
    1. 市販ペーストの定番
    2. 選び方のポイント
  7. ココナッツミルクの選び方
  8. まとめ

グリーンカレーとは

グリーンカレーは、青唐辛子(プリック・キーヌー)を主原料としたカレーペースト を、ココナッツミルクと一緒に煮込んだタイの代表的なカレー。タイ語の正式名は ゲーン・キャオワーン(แกงเขียวหวาน / 直訳「甘い緑のスープ」) で、文字通り「緑色の甘いカレー」という意味です。

ペーストには青唐辛子のほかに、レモングラス、ガランガル、こぶみかんの皮、シャロット、にんにく、コリアンダーの根、シュリンプペースト、クミン、コリアンダーシード などが含まれ、これらをすり潰して作ります。

ココナッツミルクと一緒に煮込むことで 青唐辛子の鋭い辛さが丸くなり、甘み・コク・辛さ・香りが渾然一体 になるのがグリーンカレーの真髄です。

グリーンカレー・レッドカレー・イエローカレーの違い

タイの三大カレーは 使うカレーペーストの主原料が違う だけで、調理法はほぼ同じです。

カレータイ語主原料辛さ特徴
グリーンカレーゲーン・キャオワーン青唐辛子 + ハーブ中〜辛甘みとさわやかな辛さ。鶏肉・なすの組合せが定番
レッドカレーゲーン・ペット赤唐辛子 + ハーブ力強い辛さとコク。鶏・牛・カモが合う
イエローカレーゲーン・カリーターメリック + クミン + コリアンダーカレー粉風の風味。インド寄りの味わい
マッサマンカレーゲーン・マッサマンクミン + シナモン + クローブ + タマリンド弱〜中スパイシーで甘い、ペルシャ・インドルーツ
パネーンパネーン赤唐辛子 + ピーナッツ風味コクが深く、ココナッツ濃いめ

つまり「グリーンカレーが好き」「レッドカレーが好き」というのは 唐辛子の好み + ハーブ配合の好み の話。三種類を試して自分の好みを見つけるのがタイカレーを楽しむコツです。

グリーンカレーに必要な食材・調味料

必須

  • グリーンカレーペースト:自作も可能だが、市販品で十分本場の味
  • ココナッツミルク:缶詰でOK。濃厚タイプ(厚い)と薄手タイプ(液体寄り)の使い分け がポイント
  • ナンプラー:塩気とうま味
  • パームシュガー(または三温糖):丸みのある甘み
  • こぶみかんの葉:仕上げのちぎり入れで本場感

具材の定番

  • 鶏もも肉:最も定番。一口大にカット
  • タイなす(マクア・プロ):ピンポン玉状の小さな白〜緑のなす。本場感を出すなら必須
  • 小なす(マクア・プアン):BB弾サイズの極小なす。苦みがアクセント
  • タケノコ:水煮でOK
  • タイバジル(バイ・ホーラパー):仕上げに大量に入れる
  • 赤唐辛子:彩りと辛さの追加

タイなすが手に入らなければ、普通の長なす でも代用可能。日本のなすは水分が多いので、軽く素揚げしてから加えると形が崩れません。

グリーンカレーの本場の作り方

ココナッツミルクで「割る」

最初の重要工程。ココナッツミルクの濃厚部分(缶を開けてすぐの白い固形部分)を中火で煮詰める と、油(ココナッツオイル)が分離してきます。これを「ココナッツクリームを割る」と言い、グリーンカレーの香りの土台になります。

グリーンカレーペーストを炒める

割ったココナッツクリームに グリーンカレーペーストを加えて、香りが立つまで2〜3分炒める。ここでペーストをしっかり加熱することで青臭さが抜け、ハーブの香りが引き出されます。

鶏肉と野菜を加える

鶏もも肉を加えて表面を炒め、残りのココナッツミルク + 水(または鶏ガラスープ) を加えて煮立てる。タイなす・タケノコを投入して火が通るまで煮込む。

味を決める

ナンプラー 大さじ1〜2 + パームシュガー 大さじ1〜2 で塩気と甘みを調整。赤唐辛子・こぶみかんの葉・タイバジル を仕上げに加えて完成。

ご飯と一緒に

タイではジャスミンライス(タイ米)と合わせるのが定番。日本米でも合いますが、香り米のジャスミンライスにすると一気に本場感 が出ます。

グリーンカレーの作り方のコツ

ペーストはしっかり炒める

ペーストの炒めが甘いと青臭さが残ります。油が分離して香りが立つまで 2〜3分しっかり炒めるのが鉄則。

ココナッツミルクは沸騰させすぎない

ココナッツミルクは強火で煮立て続けると分離してざらつきます。中火 〜 弱火 で優しく煮込むのがクリーミーな仕上がりのコツ。

仕上げのハーブはケチらない

タイバジル・こぶみかんの葉は本場では大量に入ります。日本のレシピで「少量」と書かれていることが多いですが、3倍入れて初めて本場の味になります。

グリーンカレーペーストの選び方

市販ペーストの定番

  • Maesriグリーンカレーペースト:缶詰小サイズ、初心者向け、手頃
  • Mae Ploy:袋入り、本場志向、コク強め
  • Aroy-D:缶詰、入手しやすい、安定品質
  • Cock Brand:プロ仕様、香りが立つ、量も多め

選び方のポイント

  • 原材料がシンプル:青唐辛子・ハーブ類・塩がメイン。化学調味料が大量のものは避ける
  • タイ国内製造:本場のペーストはタイ製造のもの。輸出専用ブランドより国内向けブランドの方が本場感
  • 使い切りサイズ:ペーストは開封後1ヶ月で香りが落ちるので、缶詰の小サイズがおすすめ

ココナッツミルクの選び方

ココナッツミルクの質でグリーンカレーの味は大きく変わります。

  • Aroy-Dココナッツミルク:タイ製、最も定番
  • Chaokoh:濃厚タイプ、コクが深い
  • 無添加タイプ:保存料・乳化剤が入っていないものが本来のグリーンカレー向け

缶を振らずに開けて、上澄みの濃厚部分を最初に使う のが本場流。冷蔵庫で冷やすとより分離しやすくなります。

まとめ

グリーンカレーは「青唐辛子 + ハーブ + ココナッツミルク」が織り成す、甘くて辛くてスパイシーな複雑系カレーです。グリーンカレーペースト・ココナッツミルク・ナンプラー・タイなす・タイバジル を揃えれば、家庭でも本場のレストラン品質に近い一皿が作れます。

レッドカレーやマッサマンカレーとも組み合わせて、タイカレーの幅を広げていくのが楽しいタイ料理の世界。グリーンカレーは「タイ料理の王道」を最もシンプルに体験できる入門料理 です。